統計的検定

統計的検定

執筆済 研究統計

観測された差が、偶然では説明しにくいことを示す手続き。

枠組み#

帰無仮説 H₀: 差は無い
   ↓
H₀ が正しいと仮定して、
観測された差以上のものが得られる確率(p 値)を計算する
   ↓
p が小さければ H₀ を棄却する

主な検定#

状況 検定
2 群、正規分布を仮定 t 検定
2 群、分布を仮定しない Mann-Whitney U、Wilcoxon
3 群以上 ANOVA、Kruskal-Wallis
複数手法 × 複数問題 Friedman + 事後検定
対応のある比較 対応のある t 検定、Wilcoxon 符号順位

アルゴリズムの比較では、 性能の分布が正規とは限らないので、 ノンパラメトリック検定が推奨される。 Demšar の論文がこの分野の標準的な指針。

p 値の誤解#

誤解 正しくは
p は「H₀ が正しい確率」 違う。 H₀ を仮定したときのデータの確率
p < 0.05 なら重要 効果の大きさとは無関係
p > 0.05 なら差が無い 検出できなかっただけかもしれない
p が小さいほど効果が大きい 標本数が多いだけかもしれない

標本数を増やせば、実質的に無意味な差でも有意になる。 だから効果量を併記する必要がある。

効果量と信頼区間#

p 値      : 「差があるらしい」
効果量    : 「どれくらいの差か」   ← Cohen's d、Cliff's delta
信頼区間  : 「どの範囲にありそうか」

ASA(米国統計学会)の声明は、 p 値だけに基づく判断をやめるよう明確に述べている。

多重比較#

1 回で α=0.05  20 回試せば偶然 1 回有意
補正 性質
Bonferroni 単純、保守的すぎる
Holm Bonferroni より強力
Benjamini-Hochberg 偽発見率を制御。多数の比較向き

「いろいろ試して有意だったものを報告する」は p 値ハッキングであり、再現しない結果を生む。

参考文献#

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