数学
最適化と量子計算を読むために必要な数学を、証明よりも「何のためにあるか」に重心を置いてまとめる。
このノートで扱う数学は、最適化と量子計算を読むために必要なものに絞ってある。 定理の証明よりも、「その概念が何のために導入され、どこで効いてくるか」を書く。
分野の並び#
| 分野 | 何のために |
|---|---|
| 線形代数 | ベクトルと行列。量子状態も最適化の探索分布もここに載る |
| 微分積分 | 勾配とヘッセ行列。最適化の一階・二階の情報 |
| 確率 | ノイズのある評価、探索分布、量子測定 |
| 統計 | 実験結果をどう主張するか |
| 離散数学 | 集合・グラフ・組合せ |
| 数理論理 | 命題と証明の骨格 |
| 数値計算 | 有限精度で計算するときに何が壊れるか |
| 最適化のための数学 | 凸性と最適性条件 |
| 量子計算のための数学 | 複素ベクトル空間とテンソル積 |
参考文献#
- Gilbert Strang. Introduction to Linear Algebra, 6th ed. Wellesley-Cambridge Press, 2023. 講義は MIT OCW 18.06 で公開 https://ocw.mit.edu/courses/18-06-linear-algebra-spring-2010/
- Sheldon Axler. Linear Algebra Done Right, 4th ed. Springer, 2024.(全文公開) https://linear.axler.net/
この階層のノート
線形代数 27 / 27 ベクトルと行列を扱う分野。最適化の探索分布も量子状態も、すべてここに載る。 微分積分 17 / 17 関数が局所的にどう変化するかを測る道具。最適化では「どちらへ動けば良くなるか」を与える。 確率 20 / 20 不確かさを数として扱う枠組み。ノイズのある評価、探索分布、量子測定のいずれもここに載る。 統計 14 / 14 データから背後の仕組みを推し量る分野。最適化手法の比較で、差が偶然でないことを示すために要る。 離散数学 11 / 11 とびとびの対象を扱う数学。計算機は有限の離散的な機械なので、その理論的な土台になる。 数理論理 8 / 8 推論そのものを数学の対象にする分野。内容から切り離し、形式だけで正しさを判定する。 数値計算 13 / 13 有限の精度と時間で数学的な操作を近似する分野。紙の上の数学と計算機上の計算の差を扱う。 最適化のための数学 6 / 6 最適化を読むうえで特に効いてくる数学。凸性の定義と、制約を扱うための最適性条件。 量子計算のための数学 12 / 12 量子計算を読むための数学。中心は複素ベクトル空間の線形代数で、実数版に共役が入っただけの構造。