ベイズ最適化
目的関数を確率モデルで近似し、「次にどこを測るべきか」をそのモデルから決める手法。 1 回の評価が高価な問題のために作られている。
2 つの部品#
代理モデル (surrogate model) — これまでの観測から を推定する。 ガウス過程が標準で、各点について 予測値と不確かさの両方を返すのが要点。
獲得関数 (acquisition function) — 次の測定点を決める指標。 代理モデルの予測から計算され、これを最大にする点を選ぶ。
| 獲得関数 | 考え方 |
|---|---|
| EI (Expected Improvement) | 現在の最良をどれだけ更新できるかの期待値 |
| UCB (Upper Confidence Bound) | 予測値 不確かさ。 で探索の強さを調整 |
| PI (Probability of Improvement) | 更新できる確率 |
獲得関数は探索と活用を 式の上で明示的に足している点が特徴。予測値の項が活用、 不確かさの項が探索にあたる。
高価な評価に向く理由#
獲得関数の最大化そのものは、代理モデル上での最適化なので安い。 本物の を測るのは 1 反復に 1 回だけ。 「考える時間は惜しまないが、測る回数は惜しむ」という配分になっている。
そのため、 の 1 回の評価がミリ秒で済む問題では割に合わない。 モデルの更新(ガウス過程は観測数 に対して )が 支配的になるため、観測数が数百を超えると重くなる。
使われている場面#
- 機械学習のハイパーパラメータ探索
- 材料・化学の実験計画
- 量子回路のVQEでも、 ショット数を抑えたい場面で検討される
参考文献#
- Bobak Shahriari et al. Taking the Human Out of the Loop: A Review of Bayesian Optimization. Proceedings of the IEEE 104(1), 2016. https://doi.org/10.1109/JPROC.2015.2494218
- Peter I. Frazier. A Tutorial on Bayesian Optimization. 2018. https://arxiv.org/abs/1807.02811
- Jasper Snoek, Hugo Larochelle, Ryan P. Adams. Practical Bayesian Optimization of Machine Learning Algorithms. NeurIPS, 2012. https://arxiv.org/abs/1206.2944
- Donald R. Jones, Matthias Schonlau, William J. Welch. Efficient Global Optimization of Expensive Black-Box Functions. Journal of Global Optimization 13, 1998. https://doi.org/10.1023/A:1008306431147