位置と速度の更新
PSO の中身はこの 2 本の式に尽きる。
は各成分が の一様乱数、 は成分ごとの積。
3 つの項#
| 項 | 呼び名 | 働き |
|---|---|---|
| 慣性 | 前の動きを引き継ぐ。行き過ぎと探索の源 | |
| 認知項 | 自分の最良へ引き戻す | |
| 社会項 | 群れの最良へ引き寄せる |
認知項だけなら各粒子が独立に探索し、社会項だけなら全員が一点に集まる。 両方あることで、群れとしてまとまりつつ広がりも保つ。
慣性重み#
原論文には慣性項が無く、速度が発散しやすかった。 Shi と Eberhart が 1998 年に を導入して安定させた。 を反復に応じて 0.9 から 0.4 へ線形に減らす運用が広く使われる。 序盤は広く探し、終盤は収束させるという 探索と活用の切り替えにあたる。
収縮係数#
Clerc と Kennedy は、更新式を力学系として解析し、 発散しない条件から収縮係数 を導いた。
のとき 。 なら で、慣性重み 0.7298・ という広く使われる設定と一致する。 経験則だった設定に理論的な裏付けを与えた点で重要な結果。
参考文献#
- James Kennedy, Russell Eberhart. Particle Swarm Optimization. Proceedings of ICNN'95, 1995. https://doi.org/10.1109/ICNN.1995.488968
- Yuhui Shi, Russell Eberhart. A modified particle swarm optimizer. IEEE ICEC, 1998.(慣性重みの導入) https://doi.org/10.1109/ICEC.1998.699146
- Maurice Clerc, James Kennedy. The particle swarm — explosion, stability, and convergence in a multidimensional complex space. IEEE Transactions on Evolutionary Computation 6(1), 2002.(収縮係数) https://doi.org/10.1109/4235.985692