焼きなまし法
悪化する移動も、確率的に受け入れる局所探索。 Simulated Annealing、SA。金属を高温から徐々に冷やして 結晶構造を整える焼きなましが名前の由来。
Kirkpatrick らが 1983 年に組合せ最適化へ導入した。
手順#
- 温度 を高く設定する
- 現在解の近傍から候補 を作る
- を計算する
- (改善)なら必ず受け入れる
- (悪化)でも確率 で受け入れる
- を少し下げ、2 へ戻る
温度の役割#
| 受理確率 | 振る舞い | |
|---|---|---|
| 高い | 悪化もほぼ受け入れる | ほぼランダムウォーク。広く探索 |
| 中くらい | 小さい悪化は受け入れる | 浅い局所解から抜けられる |
| 低い | 改善しか受け入れない | 山登り法と同じ |
つまり温度が探索と活用の 配分をひとつのパラメータで制御している。
理論保証と現実#
冷却が十分に遅ければ( 程度)、 確率 1 で大域最適解に収束することが証明されている。 ただしこの冷却速度は実用にならないほど遅く、 現実には指数冷却などの速い冷却を使う。 つまり理論保証は実際の運用では成り立っていない。
参考文献#
- Scott Kirkpatrick, C. Daniel Gelatt, Mario P. Vecchi. Optimization by Simulated Annealing. Science 220(4598), 1983. https://doi.org/10.1126/science.220.4598.671
- Stuart Geman, Donald Geman. Stochastic Relaxation, Gibbs Distributions, and the Bayesian Restoration of Images. IEEE TPAMI 6(6), 1984.(冷却スケジュールの収束定理) https://doi.org/10.1109/TPAMI.1984.4767596
- Holger H. Hoos, Thomas Stützle. Stochastic Local Search: Foundations and Applications. Morgan Kaufmann, 2004. https://doi.org/10.1016/B978-1-55860-872-6.X5016-1