測定
量子回路の出力を古典ビット列として取り出す操作。 物理的な内容は量子力学側、 一般化された形式は量子情報側に書いた。 ここでは計算の実務としての側面を扱う。
計算基底での測定#
実機が直接持つのは、通常計算基底( 基底)の測定だけ。
他の基底で測るには#
や を測りたければ、測定前に基底変換ゲートをかける。
| 測りたい | 前置するゲート |
|---|---|
| なし | |
| then |
VQE でハミルトニアンを パウリ項に分解したあと、項ごとに別の回路を実行する必要があるのはこのため。 可換な項をまとめて同時測定する工夫(測定グルーピング)が 実行時間削減の重要な研究課題になっている。
ショット数#
1 回の実行で得られるのは 1 つのビット列。 確率分布や期待値を知るには多数回繰り返す。
二項分布の標準誤差そのもの。 精度 1 桁で 100 倍のショットが要る。
測定誤差#
実機では、 を測って と読む誤りが数 % 起きる。 これはゲート誤りとは別で、 読み出し誤り緩和 (readout error mitigation) として 較正行列の逆行列を掛けるなどの後処理で補正する。
参考文献#
- Michael A. Nielsen, Isaac L. Chuang. Quantum Computation and Quantum Information, 10th Anniversary Edition. Cambridge University Press, 2010. https://doi.org/10.1017/CBO9780511976667
- Marco Cerezo et al. Variational quantum algorithms. Nature Reviews Physics 3, 2021. https://doi.org/10.1038/s42254-021-00348-9
- Kishor Bharti et al. Noisy intermediate-scale quantum algorithms. Reviews of Modern Physics 94(1), 2022. https://doi.org/10.1103/RevModPhys.94.015004