期待値計算
VQE の目的関数 を、 実機でどう測るか。ここが実行時間を支配する。
パウリ分解#
ハミルトニアンをパウリ演算子の積の和に書く。
期待値の線形性から
各項を別々に測って足す。
測定基底の変換#
実機は 基底の測定しか持たないので、 や を含む項は測定前に基底変換ゲートをかける。 項ごとに異なる回路を実行する必要がある。
測定回数の見積もり#
必要なショット数は
化学的精度 Ha を目指すと、 分子によっては ショットが必要と見積もられている。
これが VQE の実用化における最大の障壁とされる。 回路の深さではなく、測定回数がボトルネック。
削減の工夫#
| 手法 | 考え方 |
|---|---|
| 測定グルーピング | 可換な項をまとめて同時測定 |
| 重要度サンプリング | 係数の大きい項に多くのショットを配分 |
| 古典シャドウ | ランダム測定から多数の観測量を同時推定 |
| ハミルトニアンの切り詰め | 係数の小さい項を捨てる |
参考文献#
- Dave Wecker et al. Progress towards practical quantum variational algorithms. Physical Review A 92(4), 2015. https://doi.org/10.1103/PhysRevA.92.042303
- Hsin-Yuan Huang, Richard Kueng, John Preskill. Predicting many properties of a quantum system from very few measurements. Nature Physics 16, 2020. https://doi.org/10.1038/s41567-020-0932-7
- Marco Cerezo et al. Variational quantum algorithms. Nature Reviews Physics 3, 2021. https://doi.org/10.1038/s42254-021-00348-9