Ansatz

Ansatz

執筆済 量子アルゴリズムVQE

試行状態を作る回路の形。 ドイツ語で「approach」「試み」の意。

|ψ(θ)=U(θ)|0n

VQE の性能を最も強く左右する部分。

満たしたい条件#

条件 内容 対立
表現力 基底状態を含む範囲を張れる 深くなる
浅さ ノイズに耐えられる 表現力が落ちる
学習しやすさ 勾配が消えない 表現力が高いと消えやすい

この 3 つは同時に満たせないというのが VQE 設計の核心的な難しさ。

2 系統#

問題由来型 — 物理・化学の構造を反映させる。

  • UCCSD — 単励起・二重励起を取り込む。化学的に意味が明確。深い
  • QAOA — 問題ハミルトニアンとミキサーの交互適用

ハードウェア効率型 — 実機で実行しやすい形を優先する。

浅く作れるが、化学的な意味づけが無く、 barren plateau に陥りやすい

表現力の逆説#

表現力を上げると(層を深く、ランダムに近くすると)、 状態空間を広く張れる代わりに勾配が指数的に小さくなる

つまり「到達できるはずだが、辿り着けない」状態になる。 McClean らが示したこの現象が、 Ansatz 設計を単なる表現力の問題でなくしている。

参考文献#

ノート一覧を閉じる