ハミルトニアン

ハミルトニアン

執筆済 量子力学

系の全エネルギーを表すエルミート演算子 Hˆ

古典力学のハミルトニアン(運動エネルギー + ポテンシャル)を 演算子に置き換えたもの。

Hˆ=pˆ22m+V(xˆ)

2 つの役割#

1. エネルギーの観測量 — 固有値がエネルギー準位。

Hˆ|ψn=En|ψn

最小固有値が基底エネルギー

2. 時間発展の生成子シュレディンガー方程式により

U(t)=eiHˆt/

Hˆ がエルミートだから Uユニタリになる。 エネルギーが時間発展を決めるという構造。

量子計算での位置づけ#

場面 ハミルトニアン
量子化学 電子と核の相互作用
最適化 イジング模型。基底状態が最適解
量子アニーリング 初期 H から問題 H へ連続変形
量子シミュレーション eiHt を回路で実装

「基底状態を求める」という 1 つの問題に、 量子化学も組合せ最適化も帰着する。 これが量子計算の応用が集中している理由。

パウリ分解#

任意のハミルトニアンはパウリ演算子のテンソル積の和に書ける。

H=kckPk,Pk{I,X,Y,Z}n

VQE では各項を別々に測定するため、 項数がそのまま測定コストになる。 分子ハミルトニアンでは項数が 𝒪(n4) に達し、 これが実用化の障壁のひとつ。

参考文献#

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