複素ベクトル空間

複素ベクトル空間

執筆済 数学量子計算

係数が複素数のベクトル空間 ℂn。 量子状態が住む場所。

実数版との違いは内積だけ#

ベクトルの足し算とスカラー倍は同じ。 違うのは内積の定義で、 片方に複素共役を取る。

⟨x,y⟩=∑ixiyi

これにより ⟨x,x⟩=∑|xi|2≥0 となり、 長さとして使える。共役を取らないと負や複素数になってしまう。

量子状態#

n 量子ビットの状態は ℂ2n の単位ベクトル。

|ψ⟩∈ℂ2n,⟨ψ|ψ⟩=1

次元がビット数に対して指数的に増えるのが要点で、 50 量子ビットで 250≈1015 次元。 古典計算機でそのまま保持できないのはこのため。

大域位相は意味を持たない#

|ψ⟩ と eiϕ|ψ⟩ は 物理的に同じ状態。測定確率が |⟨x|ψ⟩|2 で決まり、 |eiϕ|2=1 だから。

一方で相対位相は観測できる。 12(|0⟩+|1⟩) と 12(|0⟩−|1⟩) は別の状態で、 適切な基底で測れば区別できる。

参考文献#

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