複素ベクトル空間
係数が複素数のベクトル空間 。 量子状態が住む場所。
実数版との違いは内積だけ#
ベクトルの足し算とスカラー倍は同じ。 違うのは内積の定義で、 片方に複素共役を取る。
これにより となり、 長さとして使える。共役を取らないと負や複素数になってしまう。
量子状態#
量子ビットの状態は の単位ベクトル。
次元がビット数に対して指数的に増えるのが要点で、 50 量子ビットで 次元。 古典計算機でそのまま保持できないのはこのため。
大域位相は意味を持たない#
と は 物理的に同じ状態。測定確率が で決まり、 だから。
一方で相対位相は観測できる。 と は別の状態で、 適切な基底で測れば区別できる。
参考文献#
- Michael A. Nielsen, Isaac L. Chuang. Quantum Computation and Quantum Information, 10th Anniversary Edition. Cambridge University Press, 2010. https://doi.org/10.1017/CBO9780511976667
- Sheldon Axler. Linear Algebra Done Right, 4th ed. Springer, 2024.(全文公開) https://linear.axler.net/