固有値問題
量子力学では、これが測定の理論そのものになっている。
測定の公準#
観測量 (エルミート行列)を測ると
- 得られる値は の固有値 のいずれか
- 得られる確率は
- 測定後の状態は対応する固有状態 に射影される
エルミートだから固有値が実数で、 固有ベクトルが直交基底をなす。 測定結果が実数で、異なる結果が完全に区別できるのはこの性質による。
エネルギー固有値#
ハミルトニアン の固有値問題
が時間に依存しないシュレディンガー方程式。 最小固有値が基底エネルギー。
量子計算での 2 つの解法#
| 手法 | 方式 |
|---|---|
| 量子位相推定 | 固有値を直接読み出す。深い回路が要る |
| VQE | 変分的に最小固有値へ近づく。浅い回路 |
VQE が NISQ 期に注目されるのは、 量子位相推定に必要な回路の深さが 現在のデバイスでは実現できないため。
参考文献#
- Michael A. Nielsen, Isaac L. Chuang. Quantum Computation and Quantum Information, 10th Anniversary Edition. Cambridge University Press, 2010. https://doi.org/10.1017/CBO9780511976667
- J. J. Sakurai, Jim Napolitano. Modern Quantum Mechanics, 3rd ed. Cambridge University Press, 2020. https://doi.org/10.1017/9781108587280