条件数
入力の誤差が、出力の誤差にどれだけ拡大されるか。
(2-ノルムの場合。 は特異値。)
何を教えるか#
を解くとき、 の相対誤差 は 解の相対誤差 に拡大されうる。
なら、有効桁が 桁失われると考えてよい。 float64(16 桁)で なら、 残る有効桁は 4 桁程度。
問題の性質であって手法の性質ではない#
条件数が大きい(悪条件)とき、 どんなに優れたアルゴリズムを使っても精度は出ない。 問題そのものが誤差に敏感だから。
これに対し安定性は アルゴリズム側の性質で、両者は独立。
最適化との関係#
ヘッセ行列の条件数が大きいと、 等高線が細長い楕円になる。
- 勾配降下法がジグザグして進まない
- 収束速度が に依存する
Newton 法や CMA-ES が強いのは、 実質的に座標変換して条件数を 1 に近づけているから。
参考文献#
- Lloyd N. Trefethen, David Bau III. Numerical Linear Algebra. SIAM, 1997. https://doi.org/10.1137/1.9780898719574
- Nicholas J. Higham. Accuracy and Stability of Numerical Algorithms, 2nd ed. SIAM, 2002. https://doi.org/10.1137/1.9780898718027