電子状態

電子状態

執筆済 量子化学

分子中の電子の配置と、それに対応する状態。

基底状態と励起状態#

状態 内容
基底状態 最低エネルギー。通常の分子の状態
励起状態 電子が高い軌道に上がった状態。光吸収などで生じる

量子計算の文脈で主に狙うのは基底状態VQE の変分原理が 最小固有値を対象とするため。

励起状態を求めるには、 直交条件を課す、部分空間展開を使うなどの拡張が要る。

スピン多重度#

電子スピンの組み合わせで状態が分類される。

2S+1(S=全スピン)

一重項(S=0)、三重項(S=1)など。 酸素分子の基底状態が三重項であることが、 その反応性を特徴づけている。

対称性の重要性#

正しい電子状態は、粒子数・スピン・空間対称性を満たす。

ハードウェア効率型 Ansatz は これらの対称性を保証しないため、 物理的にありえない状態に落ちることがある。

対策として

  • 対称性を保つ Ansatz を使う(UCCSD など)
  • 対称性の破れをペナルティで罰する
  • 測定結果を対称性で後処理フィルタする

参考文献#

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