演算子

演算子

執筆済 数学量子計算

状態に作用して別の状態を返す写像。 有限次元では行列と同じ。

Aˆ:ℋ→ℋ

種類と役割#

種類 条件 役割
エルミート A†=A 観測量。固有値が測定値
ユニタリ U†U=I 時間発展、量子ゲート
射影 P2=P=P† 測定
密度演算子 半正定値、トレース 1 混合状態の表現

交換子#

[A,B]=AB−BA

行列の積が非可換であることの物理的な帰結がここに現れる。

[A,B]≠0 なら A と B は同時に確定値を持てない。 共通の固有ベクトルを持てないため。

不確定性関係

ΔAΔB≥12|⟨[A,B]⟩|

は、この非可換性を定量化したもの。 位置と運動量で [x,p]=iℏ だから ΔxΔp≥ℏ/2 になる。

不確定性は測定技術の限界ではなく、演算子の代数から出てくる。

パウリ演算子#

σx=(0110),σy=(0−ii0),σz=(100−1)

エルミートかつユニタリ。 1 量子ビットの観測量も、ゲートも、これらで書ける。 {I,σx,σy,σz} が 2×2 エルミート行列の基底をなすため、 任意の観測量をパウリ演算子の和に分解できる。 VQE でハミルトニアンをパウリ項の和に書き直すのはこの性質による。

参考文献#

ノート一覧を閉じる