勾配
偏微分を並べたベクトル。
最も急に増える方向#
方向微分 は、 のときに最大になる(Cauchy-Schwarz)。
つまり勾配は最急上昇方向を指し、その大きさが傾きの急さ。 最小化なら の向きへ進む。これが 勾配降下法。
等高線と直交する#
は等高線(等値面)に垂直。 等高線に沿って動いても値は変わらない(方向微分 0)ので、 値が変わる方向はそれと直交する向きしかない。
1 回で全方向が分かる#
次元でも勾配は 1 つのベクトルで、 そこから任意方向の変化率が内積で得られる。 これが勾配法の効率の源で、 方向を探るのに何度も評価が要る 導関数を使わない手法との差になる。
ただし勾配そのものを得るコストは手法による。 自動微分なら関数評価とほぼ同じコスト、 数値微分なら 倍、 量子回路のパラメータシフト則なら 回の回路実行。
勾配が消える問題#
は極小・極大・鞍点のいずれでも起きる。 高次元では鞍点の方が圧倒的に多いことが知られており、 局所解より鞍点が学習の障害になる。
barren plateau は、 勾配の分散そのものが指数的に小さくなる別種の問題。
参考文献#
- MIT OCW 18.02 Multivariable Calculus https://ocw.mit.edu/courses/18-02-multivariable-calculus-fall-2007/
- Jorge Nocedal, Stephen J. Wright. Numerical Optimization, 2nd ed. Springer, 2006. https://doi.org/10.1007/978-0-387-40065-5
- Ian Goodfellow, Yoshua Bengio, Aaron Courville. Deep Learning. MIT Press, 2016. https://www.deeplearningbook.org/