正規分布
ガウス分布。平均 と分散 の 2 つだけで決まる。
なぜ至る所に現れるのか#
理由 1 — 中心極限定理。 多数の独立な要因の和は、元の分布によらず正規分布に近づく。 測定誤差が正規分布に従いやすいのはこのため。
理由 2 — 最大エントロピー。 平均と分散だけを固定したとき、 エントロピーが最大になる分布が正規分布。 「それ以外に何も仮定しない」という意味で最も無情報。 CMA-ES が正規分布を使う根拠でもある。
理由 3 — 数学的な扱いやすさ。 線形変換で閉じる、和も正規分布、共役事前分布を持つ、など。
過信しないこと#
現実のデータが正規分布に従うとは限らない。特に
- 裾が重い(金融の収益率、地震の規模)
- 非対称(所得分布)
- 有界(確率、割合)
正規性を仮定した検定(t 検定など)を 最適化の実験結果に適用するのが 危ういのはこのため。ノンパラメトリック検定が推奨される。
参考文献#
- Larry Wasserman. All of Statistics: A Concise Course in Statistical Inference. Springer, 2004. https://doi.org/10.1007/978-0-387-21736-9
- Charles M. Grinstead, J. Laurie Snell. Introduction to Probability, 2nd ed. AMS, 1997.(全文公開) https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/21