中心極限定理
独立同分布な確率変数の和は、元の分布によらず正規分布に近づく。
何が驚くべきか#
元の分布が何であれ(有限の分散さえあれば)、 和を取れば正規分布になる。 一様分布でも、コイン投げでも、歪んだ分布でも同じ。
これが正規分布が至る所に現れる主要な理由であり、 「多くの小さな要因の重ね合わせ」で説明できる現象が 正規分布に従いやすいことの根拠。
誤差の大きさを与える#
大数の法則が「近づく」ことだけを言うのに対し、 中心極限定理はどれくらいの誤差が残るかを与える。
この が、
をすべて支配する。精度 1 桁で試行数 100 倍という 厳しい関係はここから来る。
成り立たない場合#
- 分散が無限 — Cauchy 分布など裾の重い分布では成り立たない
- 独立でない — 強い相関があると収束が変わる
- が小さい — 歪んだ分布では収束が遅く、 でも不十分なことがある
参考文献#
- Charles M. Grinstead, J. Laurie Snell. Introduction to Probability, 2nd ed. AMS, 1997.(全文公開) https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/21
- Larry Wasserman. All of Statistics: A Concise Course in Statistical Inference. Springer, 2004. https://doi.org/10.1007/978-0-387-21736-9
- MIT OCW 6.041 Probabilistic Systems Analysis and Applied Probability https://ocw.mit.edu/courses/6-041-probabilistic-systems-analysis-and-applied-probability-fall-2010/