ランク
線形独立な列(または行)の最大個数。 行に着目しても列に着目しても同じ値になる。
意味#
の像(値域)の次元。 を で写したとき、 結果が何次元の空間に収まるか。
なら、 次元ぶんの情報が潰れている。 潰れた方向の集合が核 (null space) で、次元定理が成り立つ。
低ランク近似#
実データの行列は、多くの場合ほぼ低ランク。 特異値分解して小さい特異値を切り捨てると、 少ないパラメータで良い近似が得られる(Eckart-Young の定理)。
主成分分析、推薦システム、モデル圧縮(LoRA など)は すべてこの性質を使っている。
数値的なランク#
理論上のランクは、浮動小数点では意味をなさない。 丸め誤差で 0 であるべき特異値が 程度になるため。
実用ではしきい値より大きい特異値の個数を数値的ランクとする。 SVD が最も信頼できる判定法。
参考文献#
- Lloyd N. Trefethen, David Bau III. Numerical Linear Algebra. SIAM, 1997. https://doi.org/10.1137/1.9780898719574
- Gilbert Strang. Introduction to Linear Algebra, 6th ed. Wellesley-Cambridge Press, 2023. 講義は MIT OCW 18.06 で公開 https://ocw.mit.edu/courses/18-06-linear-algebra-spring-2010/