正定値行列
( なら半正定値。)通常は対称な行列について言う。
同値な条件#
- すべての固有値が正
- すべての首座小行列式が正(Sylvester の判定法)
- とコレスキー分解できる
実装ではコレスキー分解を試みて成功するかで判定するのが最も速く安定。
何を意味するか#
は二次形式。 正定値ならこれは上に開いた「お椀」の形になる。
| 場面 | 正定値であることの意味 |
|---|---|
| ヘッセ行列 | その点で狭義凸。極小点である |
| 共分散行列 | どの方向にも分散がある(退化していない) |
| Newton 法 | が下る方向になる |
| 二次計画 | 問題が凸で、多項式時間で解ける |
半正定値との違い#
半正定値(固有値に 0 を含む)は、ある方向に平坦であることを意味する。 共分散行列なら、その方向に分散が無い=データが低次元の部分空間に載っている。 CMA-ES で共分散行列が半正定値に近づくと、 その方向の探索が止まってしまうため、数値的な下限を設ける実装がある。
参考文献#
- Lloyd N. Trefethen, David Bau III. Numerical Linear Algebra. SIAM, 1997. https://doi.org/10.1137/1.9780898719574
- Stephen Boyd, Lieven Vandenberghe. Convex Optimization, Appendix A. Cambridge University Press, 2004. https://web.stanford.edu/~boyd/cvxbook/